特定の情報を遮断するには，すべての情報を遮断するしかない，牢獄にでも閉じこめるように。一部を許して一部を遮断するということはできない。“all or nothing”，しか方法はない。

　米国の小中学校で，使用するアプリケーションを管理してピア・トゥ・ピア（P2P）アプリケーションを使用できなくしているところが増えている。P2Pソフトでは音楽と同じようにポルノ画像なども手に入れることができるためだ。コンテンツフィルタリングソフトはウェブには効果を発揮するが，P2Pソフトには効果がない。

　よくよくみていればmxでもnyでも流れているファイルの8割か9割がたはアダルトコンテンツだろうから，P2Pソフトの使用自体を禁止してしまうのは至極真っ当。それがせめて5割ぐらいなら，ぃゃちゃんとした使い方もあるんだから一概に禁止するのは…，と云えるんだろうけどね。

　ただまあ当然いつも云うべきことは一緒で，本屋にもコンビニにも成人向け雑誌は置いてあるし，ウェブだって首相官邸のページから十数クリックでエロサイトへ行ける。共有される情報の中では朝日新聞もキク8号も松浦あやもエロ動画も同じだ。上位も下位もない。で，小中学校用には，IEがwhitehouse.govのストリーミング動画でも落としていると偽ってくれるP2Pソフトを作ってあげればいい。